.

2002年第3回定例会 個人質問  長岡岡よしかず議員

 

 議長の許可を得ましたので、私は日本共産党東大阪市会議員団の個人質問をさせていただきます。先輩・同僚議員のみなさんにはしばらくの間ご清聴いただきますようよろしくお願いいたします。

☆教育問題

 まず、最初に教育問題について数点にわたり質問させていただきます。

 

◎少人数学級

  今年の4月から学校完全週5日制が実施されたもと、子どもたちは土曜日が完全に休みになったことに対して各地で「土曜日の休みについてどう思いますか」とのアンケートをとっているところがありますが「うれしい」や「よかった」はどこも7割程度にとどまっています。それは、土曜日が休みになったかわりに平日の授業数が増えたこと、宿題が多くなったことなどから、5日間で子どもたちは疲労してしまい、土曜日の休みを活かすどころか休息だけで終わってしまっている、月曜日に生活のリズムが戻らずボーッとしてしまう「月曜病」が増えているという現状があります。
 全日本教職員組合が今年7月〜9月に教職員16000人に行ったアンケートでは「5日制と新しい学習指導要領が始まり、子どもの学校生活ではゆとりは生まれましたか」との設問に「とても」と「少し」をあわせて「忙しくなった」と感じている教職員が86.9%にものぼっており、「学校5日制について特に感じていることは」との設問にも「子どもの学校生活にゆとりをつくっている」との回答はわずか1.4%、「子どもの学校生活があわただしくなった」との回答がここでも71.9%、「かえって授業に子どもが集中しない」との回答が49.5%に達しているなどゆとりを生み出すはずの学校5日制が逆に子どもたちからゆとりを奪う結果となっています。
 また、教職員のほうも、一日の授業時間数が増え、校務も5日間に集中するということから、子どもと接する余裕も無く、「このままでは倒れてしまうのでは…」「昼休みもなく働き続け、家にも仕事を持ち帰る」など教職員の勤務も大変な実態になっています。
 学校5日制実施にともなう条件整備の不十分さからこうした多忙感が高まってきています。
 こうした中、全国では子どもたちの学習環境を改善しようと少人数学級の実施への取り組みが急速に広がってきております。
 山形県が全市町村で小学校1年生から3年生までのほとんどのクラスで33人学級を実施したのをはじめ、都道府県が独自に少人数学級をすすめているところが昨年の10道府県から22道府県へと広がり、その効果も顕著です。「子どもとの対話が増えた」、「子どものノート、ワークシート、作品等をじっくり見ることができた」、「個別指導ができた」、「子ども同士のトラブルが減った」など子どもと教師のかかわりや子どもの学習意欲、知識・理解・技能など改善が進んでいることが浮き彫りになりました。さらに生徒からも「先生が近いって感じ」「一人ひとりに教えてくれる」など歓迎の声が聞かれています。
 こうした流れのもと文部科学省は「検討課題であり、具体的なあり方は実施時期も含めて未定」としながらも市町村が財政負担するなら、独自に教員を雇える制度に変える意向を表明しています。
 愛知県の犬山市ではこの意向を踏まえ、早ければ2004年度から市独自で小中学校全クラスで30人学級を実施する計画を打ち出しています。
 本市も、昨年度から大阪府の方針に基づき「1学級の平均児童・生徒数が35人を越え、かつ教育上特別の配慮を必要とする学校における特定の学年」については府教育委員会と協議し少人数学級を編成するということで、昨年は小学校5校、中学校1校、今年度も小学校8校で少人数学級への取り組みがおこなわれております。
 しかし、その一方では35人以上のクラス編成となっている学年は私が調査したところ今年度、小学校で258クラス、全体の30%、中学校では229クラスと全体の実に66%となっています。これを改善するには、新たに小学校で94クラス増、中学校では46クラス増が必要になっています。そのうち、小学校1・2年生だけでも35人以下のクラス編成を実現するには、39クラス増が必要となっています。
 きめ細かい対応を行うことができると教育委員会も少人数学級の必要性は認めておられるところですが、学校5日制が実施され、その目的とは逆に子どもも教職員も学校生活が多忙になってきているなか、少人数学級は早急に実施が求められる課題となっています。
 そこで質問いたします。
@この間、本会議や委員会などで少人数学級の実施に向けた質問をさせていただいておりますが、教育委員会は「国・府に要望してまいります」とご答弁をなさっていますが、国や大阪府にどのような働きかけを行ってきたのか。また、その要望に対してどのような回答がなされているのか、お聞かせください。
Aまた、国や大阪府に対して、要望するとともに市が独自に加配を行ってでも、せめて1クラス35人を越える低学年に対しては少人数学級への取り組みをすすめるべきだと考えるが、当局のお考えをお聞かせください。

◎府立高校統廃合

 次に府立高校統廃合の問題について質問いたします。
 11月18日の大阪府教育委員会議で2002年度の府立高校の統廃合の「対象校」として枚方市の枚方西高校と磯島高校、それに東大阪市の加納高校と盾津高校を決定しています。この決定に対して高校生や教職員などから「なぜ、うちの学校が統廃合になるのか。納得いく説明をされていない」、「おれらの高校は、いらん高校なんか」などの声が出されています。当事者である生徒たちに説明もしないまま、統廃合を決定した府教委のやり方に撤回を求める声が広がっています。
 東大阪では加納高校が廃校になるということですが、加納高校は授業料が減免されている生徒が府下平均の2倍の45%となっているなど、今の不況のもと公立しか受験できないとの理由で加納高校を受験する生徒が年々増えてきています。少子化といわれる中でも今年の加納高校の競争倍率は1.18倍と第5学区の平均競争率を上回る結果となっています。この加納高校が廃校になれば隣接する布施北高校への受験がさらに増加することが予想されます。布施北高校も、私立高校を受験できない公立一本の生徒が多く、ここでは今年の競争率は1.73倍と第5学区最大の競争率となっており、この統廃合計画が実施されれば、さらなる競争率の激化となることも予想されます。
 このままでは「その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」という憲法26条の精神に反し、親の収入によって高校への進学を断念せざるを得ないという状況も生み出してしまいます。
 全国でも最悪の高校進学率となっている大阪でさらに高校生の学ぶ場を奪うような、こうした大阪府の高校統廃合計画を認めることはできません。
 そこで質問いたします
@第2回定例会の中でわが党の小林議員が本会議質問のなかでこの問題を取り上げ、府へ統廃合中止を要望し、「地元の保護者や子ども達への丁寧な説明や意見反映」などについて「特段の配慮を要望している」との答弁がありましたが、こうした要望に対して府教委からはどのような回答があったのか。
A府教委の決定に対して、進路を狭めるような統廃合計画の撤回を求めるべきだと考えるがどうか。

学童保育

 次に留守家庭児童育成クラブについて質問いたします。
 今回の予算で新たに花園北小・永和小の2校に留守家庭児童育成クラブ設置のための予算が提案され、4年前から毎年、新規開設の努力がすすめられてきましたが、これで市内すべての小学校にクラブが設置されることとなりました。
 今後は、各クラブ間での土曜日の開室、長期休暇中の開室時間などのアンバランスを解消し、どのクラブも同じ条件にしていくことが市として果たすべき責任になってきます。
 特に土曜日は会社が休みで子どもと一緒に過ごせる親が増え、平日に比べ利用者が少なくなってきているとの報告もありますが、しかしその一方で土曜日の休日が一般的になっていない中小業者や休日出勤などで土曜日を子どもと過ごせない親もまだまだいます。
 こうしたことから、「土曜日の利用人数は少ないが、ニーズがあるのなら」と土曜日に開室しているクラブが現在、50クラブ中44クラブと多数になっています。土曜日の開室加算をつけることや土曜日の開設を地域運営委員会へ要望するだけでなく、開室しているクラブの努力や工夫などを交流するような場を持ち、来年度から新たに開設される2クラブも含め残りのクラブで土曜日開室できるような市としての工夫もいるのではないでしょうか。
 また、運営や内容についても各地域運営委員会任せではなく、開室日数・開室時間や行事などクラブ間のばらつきをなくしていくためにもクラブ間での運営や取り組み、指導の経験や指導方法などについての交流ができるような研修を持つ必要があると考えます。さらに、指導を充実させるため、指導員の研修を義務づけて実施すべきだと考えます。

【質問】
@全クラブでの土曜日開室へ向け、土曜日開設加算をつけるだけですませるのではなく、土曜日開室しているところの努力や工夫の交流や、市として親の土曜日の状況を調査するなど、土曜日未開室の6クラブの地域運営委員会に対して指導していくべきと考えるがいかがか。
Aまた、各クラブでの取り組みなどを交流できるような研修を年に数回行うなど、各クラブ間で情報交流できるような取り組みを行うべきだと考えるがいかがか。

☆青年の声を行政に

 次に青年の声を行政に活かしていくための施策についてお尋ねいたします。
 杉並区では「年長児童育成の街モデル事業」として国からの補助を受け1999年から青少年を主体にしたまちづくりのための「子ども委員会」を設置しています。
 この趣旨は「中・高校生等の健全育成を重点的に推進するモデル都市と指定して、中・高校生等の自主的な企画・運営を主体とした各種の活動や福祉・教育・保険といった行政の垣根を越えた横断的な取り組みを総合的に実施し、また、地域の関係機関等が連携して問題解決を図る方策を明らかにするなど、児童の健全育成に資するもの」としており、杉並区では中・高校生の意見を取り入れる委員会として設置をされています。
 この取り組みの中で目を引くのは「ゆう杉並」という児童青少年センターです。
1999年に建設された施設ですが、建設にあたっては「建設中高校生委員会」を設置し、中高生の意見を聞き入れた施設となっています。バンドのコンサートや練習のできるホール、スタジオ、ミキシングルームをはじめテレビゲームも設置をしている鑑賞コーナー、体育室、学習室、工芸調理室などを設置し利用料は無料となっています。
 また、この施設の管理運営も16名の中高生が「中・高校生運営委員会」をつくって規則・利用に関することから、イベントの企画運営まで行っています。
 この取り組みで注目すべきことは青少年の声を行政に活かしていこうとする姿勢です。
 この東大阪でも「新婚世帯の家賃補助をぜひ」という声や、「今の就職難を何とかしてほしい」という声、「乳幼児医療費の助成制度の年齢枠の引き上げ」から「バンド練習のできる施設がほしい」、「スケートボード場をつくって」など青少年の行政に対する要望は青少年の年代や趣味などによって様々です。
 こうした青年の要求を一つひとつ取り上げ、実現可能かどうかから、実現後の対応にいたるまで審議し、誠実にこたえていくような取り組みを行ってこそ青年と行政との結びつきが強められるのではないでしょうか。

【質問】
@青少年の社会参加を促進するために、青少年関係の施設の整備・充実なども必要ですが、青少年の声を行政に活かしてこそ、青少年の社会参加がすすむと考えます。そのためにも青少年の声を行政に取り入れるための青少年を中心とした審議会を設置してはどうか。
 

☆障害者支援費制度について

 次に、来年度から実施される「障害者支援費制度」についてお尋ねいたします。
 戦後の障害者福祉制度の大転換となるこの支援費制度の申請受付が10月から始まっていますが、制度に対する不安が広がっています。
 特に支援費制度のもとでもこれまでと同じ水準でサービスが利用できるのか、障害者の実態と要求に見合ったサービスが提供されるのか、また利用者負担増にならないのかということが障害者や家族の深刻な不安となっています。
 9月12日に発表された支援費と利用者負担の国基準では1ヶ月の利用料の上限が設けられ、利用回数の多い方は負担減になるが、一方、所得税非課税世帯で市民税は課税という方はこれまでの無料から有料になる、デイサービスやショートステイを利用されていた方も現在の食費などの実費負担のみから利用料の負担も必要になるなど負担増になるケースも出ています。
 また、障害児の療育にとって大きな役割を果たしている通園施設と通園事業も支援費制度のもとでは対応が異なるなど矛盾が出ています。通園事業はデイサービスとして位置づけられ、支援費制度の対象となっているため、利用者は実質負担増となる可能性が生まれています。
 こうした、利用料の負担増をはじめ、これまでのサービス水準を後退させないためにも国に対して支援費の見直しをはじめ、障害児者福祉にかかる予算の増額を求めるとともに、市としても独自の施策の実施が求められています。
 また、施設の側も、現行の措置費収入に比べて減収となる施設が多数生まれてきます。滋賀県での調査では最高で年間609万円もの減収になる施設をはじめ半数以上の施設で減収になるとの試算が出されています。
 東大阪においても30名規模の知的障害者通所授産施設で約530万円の減収との試算を出すなど、現行のサービス水準を維持するためにも支援費の見直しなどが必要になっています。
 さらに今回の制度ではこれまでの措置制度を利用していなかった方も対象になることから市内約1万5千人の障害者手帳をもった方すべてに支援費制度の申請を周知させることが求められています。
 特に支援費制度への変更で新たに障害児に対するガイドヘルパーやホームヘルパーなどの居宅生活支援施策も支援費制度の対象になることから障害児の家族への周知も必要になっています。
 また、支給決定にいたるまでの聞き取り調査や認定審査の問題も深刻です。本市でも10月21日からはじまった申請受付のもとでの聞き取り調査では、障害者の方の実態をきちんと把握して行われているのかどうかなど不安の声が出されています。ある障害者の方は調査の中で「1回の通院にかかるガイドヘルパーの利用時間は」と聞かれ、「2〜3時間です」と答えたところそれがそのまま1週間の利用時間とみなされ、本来、月40時間の支援が必要なのに月8時間とされた、と調査員の認識不足や、これまでは余暇にもヘルパーを利用できていたが、調査員から「今後は余暇にまで利用できるかどうか分からない」と言われた、また障害児もこれから新たなサービスが利用できるようになると思って申請に行けば「障害児にまでサービスがまわるか分からない」と言われるなど、障害者・児の実態をきちんとつかんでくれないとの相談がわが党議員団にも寄せられています。
 こうした中、福祉事務所では現在5名の嘱託職員を新たに配置していると仄聞しているが、専門性をもった職員の配置など、障害者の実情をつかみ、現行のサービス水準を後退させないための体制強化が求められています。

そこで、質問いたします。
 @申請状況はどうなっており、必要とするすべての障害者への申請が行える手立ては取れているのか。
A福祉部では現在、5名の嘱託職員を新たに配置していると仄聞しているが、専門性をもち、障害者の実態を把握し、十分なサービスを提供できる体制の確立が求められるがどうか。
B第2回定例会では認定審査にかかわって第三者機関を設置するとの答弁がありましが、いつ、どのような内容のものを行おうとしているのか。
C国の制度では障害児はガイドヘルパーやホームヘルパーなど新たなサービスを利用できるようになり、サービスの対象者が障害児にも広がったが、市としては障害児にも必要なサービスが利用できる体制の整備はすすんでいるのか
D制度実施にともなう国の責任転嫁を許さず、障害者が安心して生活できるために、予算の増額など国がその責任を果たすよう求めるべきだと考えるがどうか。

☆PFI事業

 最後にPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)事業の導入についてお尋ねいたします。
 「行財政改革の基本方針(素案)」の中でもPFIの積極的活用が示され、第二回定例会では消防局庁舎の建替えにPFI方式を導入に関する調査が決定されましたが、PFIを取り入れることについては実施している各地の状況も踏まえ、慎重に検討すべきと考えております。
 PFIは民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供できる事業いうふれこみで1999年7月にPFI法が制定され、2000年3月に「基本方針」が制定されたところであります。
 PFIなら、自治体が独自で行うよりもコストが1〜2割も安いなどPFI活用の最大の売り文句とされていますが、PFIを実施しているどの自治体でも建設・維持・管理コストを自治体施工に比べ「民間の工夫効果」や「一括発注」を理由に最初から安く設定しているためであり、PFIだから安いというものではありません。
 さらにPFI事業では民間がその施設の運営から撤退するときや企業そのものが倒産にいたったときなどの条項に抜け穴があり、結局は自治体がその負債を抱えなければならないというところが多数です。
 先日、視察に行った藤沢市の総合防災センターでは建設からIT機器の管理・運営などをNTTコミュニケーションズが行っておりました。震災などの災害に備えた施設などはS波とP波との速度の違いから地震の到着前に感知するなどハイテク技術を駆使したものとなっておりました。この総合防災センターにかかる費用は20年間契約で毎年の委託料が5億8900万円の総額117億7600万円というもので、そのうち建設費は13億5000万円、ランニングコストが80億9500万円となっており、このランニングコストはほとんどがシステム保守経費でNTTコミュニケーションズの利益というのが実態でした。また、不測の事態に対するリスクやコンピューターのソフトの更新にかかる費用などの面でもすべてを民間まかせにするならば、その分委託料に跳ね返ってくるということで市が責任を持たなければならない条項もいくつかあるなど、結局は民間の利益優先の契約となっています。
 さらに、藤沢市では防災センターは立派な設備を持っていますが、その一方で避難場所となっている学校で22校が今後、耐震工事が必要となっており、何をいそぐべきなのかが問題となっています。
 また、議会でのチェック、市としての公的責任を果たせるのかということも問題になっています。民間に管理・運営をも委託していることから、例えば調布市の調和小学校では小学校の建設 
をPFIで行ったところ、併設した温水プールを授業時間外にはフィットネスクラブとして収益事業にあてるという計画で、そのため通常25億円程度の小学校建設費が43億円にも膨らみました。さらに学校としてのプールの使用が制限させられるなど、教育施設としての役割が後退するのではないかと不安の声が出されています。
 このようにPFI手法による事業はメリットばかりが強調され、実際に不測の事態に陥ったときの対応、最終的なリスクをどこが責任を持つのかが明らかにされていないことをはじめ、民間主導の事業のため地元業者に仕事がまわらないことや本当にPFIでコストが安くなるのか、議会のチェック機能が十分果たせるのか、情報公開が十分されるのか、などの問題が実施している自治体では共通して指摘されています。

【質問】
 市長は「行財政改革の基本方針(素案)」の中でPFIが「効率的・効果的なものについては積極的に導入する」との見解を示しているが、PFIによるメリット、デメリットをどのように把握しているのか

 以上で私の第一回目の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
 

☆第2質問

◎小人数学級
 学校5日制の実施は本来ゆとりを生み出す施策であるはずが、逆に多忙感が高まっていると先ほど指摘をいたしましたが、その原因になっているのが新しい指導要領が5日制に対応できていないということです。たとえば、新学習指導要領では週5日制にともない年間70時間を削減するとしていますが、年間35週を基本としているなかで、例えば小学校の算数の年間授業数は1年生が114時間、2年生が155時間、3年生以上が150時間と各教科の授業時間が35の倍数ではなくなり、年間通した時間割が組めないため、週代わりの時間割を組んで対応しているなど教職員に新たな仕事が増えてきています。このように週5日制に対応した条件整備が必要になっています。
 こうしたなか、ゆとりを生み出し、生徒児童一人ひとりにきめ細かい指導をしていくためにも少人数学級の実施は待ったなしの課題となっています。
 山形県が呼びかけて、今年の8月7日に小人数学級の効果と課題についての情報交換を目的に東京で行われた「小人数学級編成研究会」で出されている各地の経験を研究するなど、市としても小人数学級の実施へ向け積極的に取り組んでいただきますよう、この点は強く要望いたしま
す。

◎PFI
 PFI方式についてですが、先ほど指摘いたしましたように、本市でPFI手法の導入を検討する場合「自治体施工よりも2割ほど安くなる」という見た目のコスト論だけで判断するのではなく、本当にPFIでコストが安く抑えられるのか、不測の事態になったときのリスクは最終的にどこが責任を持つことになるのか、その際には市民負担に跳ね返ることはないのか、議会のチェックや情報公開はなされるのかなどの点をしっかりと見据えることが必要です。
 コストの面を見ても、先に紹介しました、調布市の調和小学校のVFMを見ると施設整備建設費、施設修繕費、維持管理費について一律に自治体施工の9割掛けとしており、その根拠も先ほど指摘したように、あいまいなものとなっています。
 業者選定についても透明化の高い審査方法で行われるので談合がなくなり、予算の縮減が図られるといったこともいっていますが、神奈川県の県立保健医療福祉大学の場合、事業者に選定された企業は第2位の企業よりも17億円も高い額がつけられていたことが問題されました。
 PFIは「効率的・効果的」との宣伝ばかりが先行していますが、こうした各地で起こっている問題をしっかりつかむことが必要です。
 その上でPFIを導入することが住民や地域経済にとって必要なのか、市としての公的責任を果たせるのか、との見地から判断すれば、導入に対しては慎重にならざるを得ない事業であることは他市の実施状況をみても明らかであります。
 「効率的・効果的」とのうたい文句を鵜呑みにせず、きちっとした精査が求められる事業であることを指摘しておきます。
 
◎支援費制度
 そもそも、この制度は国が憲法25条の生存権から13条の自由権へと軸足を移行させることだとしています。しかし、自由権だけが強調され、公的責任があいまいにされるなら、弱い立場にある障害者の権利を守ることはできません。
 国に対しては障害者の生存権をしっかりと保障するよう、国に対してしっかり要望していただきたい。
また、市としても、介護保険ではケアマネージャーが対象者の実態を把握し、プランの作成までを行っていますが、支援費制度ではこうした制度もないため、ケアマネージメントをはじめ利用のあっせん、調整、要請など、障害者の要望に応え、現行のサービス水準を維持させていくためにも福祉事務所の体制強化が必要になってくるが、見解をお示しください。
 また、障害児についても、これまで全額利用者負担だったガイドヘルパーやホームヘルパーも国の制度として支援費の対象となったことから、市として障害児が必要なサービスを受けられるよう周知徹底を図られるよう要望いたしておきます。