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2002年第2回定例会 代表質問 内海公仁議員

 

 私は、日本共産党東大阪市会議員団を代表して、質問をおこないます。先輩同僚議員の皆様には、しばらくのご清聴をお願いします。
 先の市長選挙で、新市長が誕生して、二ヶ月が経過しました。この間に、市民生活にかかわる深刻な事態がいっそう進んでいます。

☆小泉構造改革は破綻

 そのひとつは、小泉内閣の「構造改革」の失敗です。
「自民党を壊す」という言葉を大スローガンに掲げた小泉首相は、「改革なくして成長なし」と言い続け、産業構造改善などと称して、不良債権処理、リストラ支援策を国策として進めてきました。しかし、これは、これまで歴代の自民党政府がすすめてきた、大企業中心主義をもっと肥大化させて、巨大企業中心主義をとってきたことに他なりません。
 金融の分野でも、地域に密着し、中小企業と協力共同して、地域金融を支えてきた信金・信組などをどんどんつぶしてしまう。銀行も、一部はつぶれても再編して、巨大銀行だけを残す。大企業でも、もうかる大企業だけは存続して、非効率な企業は、淘汰される。つまり、失業、倒産が増えても仕方がないというものです。その結果、商品の売れ行きは低下し、日本経済全体が縮小方向に向かう、デフレ現象を加速させているのです。

 

◎社会保障の連続改悪に反対する

 さらには、国民の所得の低下が大問題になっているにもかかわらず、国民に痛みを押しつけることを当然視して、社会保障の改悪の道を突き進んでいます。
 7月末に閉会した154回通常国会では、国民の圧倒的な反対の声を押し切って自民党・公明党などが中心となって医療制度改悪を強行しました。この影響は、早速10月からの病院にかかる市民の大変な負担増となって現れてきます。さらに、来年度からの医療保険の負担増などをあわせて、政府の計算でも、1兆5千億円の医療改悪の負担増。介護保険料の見直しで、2100億円、年金給付の切り下げで、6500億円。雇用保険の保険料引き上げで、6000億円。合計で、3兆2400億円の社会保障切り下げが強行されようとしています。
 また、今審議されている来年度の税制改革の方向は、「働く人の4人にひとりが所得税を払っていない」「全体の7割の赤字法人が法人税を払っていない」などと宣伝し、「広く・薄く」というキーワードで、所得税については、配偶者特別控除(最高38万円)、定率減税廃止(20%)をはじめ課税最低限の引き下げをねらっています。いっぽう外形標準課税の導入と、法人税の実効税率の引き下げによって、赤字法人では、全産業ベースで一社あたり平均179万円の増税となり、従業員10人未満で約18万円、従業員30人規模で76万円の負担増になると、日本商工会議所の調査で発表されています。その結果中小企業全体で、6000億円の増税、ところがトヨタ、武田薬品など大企業10社だけでもあらたに840億円の減税になるという仕組みです。
 このように、いくつかの数字を見ただけでも、小泉政治がもたらす、日本経済と国民生活の破壊は、東大阪の市民生活と、地域経済に破局的な打撃を与えようとするものであります。 日本共産党は、こうした深刻な事態を前にして、地方政治の現場から、国民生活と日本経済の実態を告発し、国民の暮らしをまもる共同の声を拡げていくとともに、直接市民生活に密着した地方政治が、住民の切実な生活要求に基づいた施策の構築と前進のために今こそ、住民自治という地方政治の原点にたって、市民生活と地域経済を守り発展させるために全力をつくすものであります。

 

◎長尾市政の到達点をいっそう発展させるために全力

 長尾市政のもとでこの四年間で切りひらいてきた、新しい市政の流れは、不正や腐敗、市政の私物化を許さない清潔な市政であり、市民生活と、中小企業の元気なまち東大阪の実現のとり組みでした。
 公共事業の入札制度の改善、職員採用試験の改善、市長交際費の削減と公開。行政の主体性を回復させ同和行政の終結のとり組み。市内全事業所実態調査を基礎にした中小企業と商業の営業支援と活性化へのとり組み。障害者や高齢者などの切実な要求にこたえた福祉施策の改善充実、教育環境の整備など、これらの成果と到達点は、一方で「共産党市政では市政が停滞・混乱」などとする激しい反共、反長尾市政攻撃が集中し、「議案審議よりも、長尾市長攻撃を優先」するような議会状況のもとでの、貴重な成果であり、市民の願いと期待に正面からこたえた前進でありました。
 わが党議員団は、これらの成果の上にたって、新市政の市政運営と施策を検証し、新しい市政の流れを後退させることなく、市民のくらしと中小企業の営業をいっそう発展させるために、全力をつくす決意であります。
 以下、市長の政治姿勢、市民生活にかかわる重要な施策等について質問をさせていただきます。

☆清潔な市政の流れの後退は許さない

 第一に、清潔な市政を貫く問題であります。
 新市長は、所信表明の中で、市政運営の柱として、3点を掲げられました。
 特に第一の柱として、「市民に開かれた、風通しのよい市政の実現」と述べられました。
 ここでいう風通しのよい市政とは具体的には何を意味するのか。いまひとつ明かではありません。 とくに東大阪の場合は、4年前までの市政トップの腐敗した市政私物化、公共工事をめぐる官制談合などと指摘された行政の中枢部が関与した入札妨害事件などに対して、市民は、「こんな政治はもうたくさんだ」と、きっぱりと決別し、長尾市政が誕生しました。長尾市政は、市民の信託にこたえ、入札制度や職員採用制度の改善などを進め、市長交際費の公開と削減をすすめてきました。これらの改革は大阪府下でも「東大阪方式」として注目を集めてきたものであります。
こうした改革の前提として、市政の最高責任者である市長が一切の利権と無縁な立場に立ちきることが貫かれていたものであります。
そこで、市長にお聞きします
 @第一に、4年前までの清水市政下での一連の不正腐敗、私物化、談合事件などについて、市長は、どのように総括し評価しているか。
 Aその後、長尾市政のもとでおこなわれた「市行政の事務執行に係る調査委員会」が提出した報告書に示された不正の連鎖を断ち切るカギに対する認識と評価について明らかにされたい。
 Bさらに、この間行政として、準備をすすめてきた、行政型オンブズパーソン条例の制定、またコンプライアンス制度の導入に対する計画と考えはいかがか
 Cこの間の公共事業入札制度の改善に対する評価と今後の改善方策についてどう考えているか。
 Dそして、なにより、市長自らが、いっさいの利権や利益誘導と決別し、清潔な立場を貫くべきだがどうか。答弁願います。

☆住民の平和を守る立場で有事法制に反対すべき

 地方自治と平和を守る課題について市長の考えをお尋ねします。
 7月末に閉会した国会は、有事法制問題が大きなテーマとなっていました。しかも、国会論戦を通じて、小泉内閣のアメリカ追随の露骨な戦争準備方針が明らかになり、備えあれば憂いなしなどという全くのすり替え論議によって、侵略戦争の反省の上にたって世界に宣言した憲法前文と第9条の精神をかなぐり捨てて、日本を戦争をする国家へ変質させる企てが明らかになる中で、国民の世論の高まりの前に、成立が見送られました。しかし、継続審議になっていることと、秋の臨時国会での成立をねらった動きがつづいていることなど危険な事態がつづいています。
 しかも、福田官房長官の発言などで明らかなように、戦争協力のために、国民を動員する、住民統制のためには、地方自治体、さらには自治会や町内会組織も活用するなど新たな危険が浮き彫りになっている。地方自治体や指定公共機関が直接動員される内容でもあります。これらの危険な策動に対して、地方自治体からも明確な反対の意思表示が広がっています。
 地方自治と平和を守る立場から有事法制に対する反対の意思表示をすべきだが市長の所信を伺います。

☆中小企業施策について

 次に中小企業施策の問題です。

 

◎課税最低限の引き下げや一律外形標準課税導入に反対せよ

 市内の中小企業の仕事と営業の支援。活性化にむけては、長尾市政のもとでの全事業所実態調査を基礎としながら、市内企業の仕事確保や販路拡大など営業力支援というあらたなとり組みが前進し、全国からも注目されています。この流れを発展させ、さらにいつそう努力することが求められています。
とりわけ小規模法人や個人経営の事業所は、その経営基盤が不安定な状況からも、仕事確保、人材確保、設備投資、販路確保などたくさんの課題を抱えいるのが実態です。産業集積の高い東大阪でこそ仕事の横請け、工程の分業などが多面的にすすめられるのが大きなメリットであり、その集積メリットをいっそう際だたせる支援策が求められているところです。これまで準備してきた「メイドイン東大阪ブランドCI運動」を本格的にすすめるとともに、共同受注や異業種交流などものづくりの様々な自主的とり組みをいっそう発展させるとともに、国がすすめる弱肉強食の経済施策のもとで、個人の努力や企業のがんばりそのものが否定されたり淘汰されたりすることなく、それぞれの企業や事業所がのびのびと経営できる環境づくりを支援しなければなりません。
 ところが、いま政府がねらっている外形標準課税の導入は、市内の中小企業にとって新たな経営上の深刻な問題となることは明かです。
 資本金額や従業員規模に応じて資本割額、付加価値割額がプラスされ赤字法人の場合は、現行では、法人所得税額はゼロであるのに、おしなべて税負担が発生します。 日本商工会議所、全国商工会連合会など4団体が共同して調査した試算結果が7月17日に発表されております。それによると、赤字法人の製造業では平均280万円の増税。小売業で132万円の増税。卸売業で219万円の増税と試算されています。全業種平均では、179万円の増税です。
東大阪では、2001年度の数字で法人納税義務事業所は15849社です。その内赤字申告企業は9596社で全体の6割にのぼっています。これらの企業が上記の計算のように外形標準課税される事になれば、税の負担が困難なことを理由に事業の将来を心配する事態が生まれることになります。従業員規模に応じて付加価値割額が増えるような増税案は、まさに人減らし推進増税そのものであり、事業所の経営難だけでなく、新たな失業者増大の原因にもなりかねないものです。
 日本商工会議所もいまこの外形標準課税導入に断固反対の立場で運動を進めているのは、まさにここに理由があり、中小企業の自由な競争原理を否定する増税攻撃になっているからであります。この問題は、来年度の税制改革に直接かかわる問題ですから、今直ちに反対の声を拡げていかなければならない課題です。中小企業のまち東大阪から「外形標準課税導入反対」の声を直ちに政府に届けるために、市長と当局はどう考えているのか、所見を伺います。
また地方議会としても、党派を超えて声をあげていかなければならない課題です。
 

◎「経済特区」構想は既存企業の振興が前提

 市長は、選挙公約でも今度の施政方針でも「ものづくり経済特区」という表現で新たな企業誘致を推進する方向を打ち出している。しかし、ここで大事な問題は、既存の市内企業の関係であります。たんに、規制緩和や新規企業の誘致のための特典を並べるような「経済特区」では、無意味であり、市内の既存企業にとって不利益になるような「特区」や「規制緩和」ではまったく逆効果になるものであります。既存の企業がいっそう東大阪市内でものづくりに専念できる環境作りに貢献する「特区」であるためには、どうあるべきか。この問題を重要な視点として貫くことが求められているが、その対応はいかがか。

◎市内雇用実態調査を実施せよ

 さらに、失業と雇用問題が大きな社会問題になっている現状のもとで、東大阪の中小企業と市民にとって雇用の実態を明らかにすることはきわめて重要な意味を持つものだと考えます。とりわけ、市内企業では、これまでの経営改善努力の中で相当の規模で、従業員の雇用調整もおこなわれてきたのが実情であり、中傷行が、新たな事業展開、仕事を増やしていく場合は、有能な人材を確保することが必要になっています。その点で、市内企業の雇用実態調査をおこなうことを通じて、今日的な課題と、問題点を明らかにすべきだと考えるが、当局の所見を伺います。

◎経済振興条例の制定を

 経済問題の最後に(仮称)東大阪経済振興条例の制定にむけた研究会のとり組みの現状と今後の方向性についてその考え方をお聞きします。
 この問題は、わが党は、この間各方面でのコンセンサスをとることを大事にすべき問題として、議論を重ねてきました。しかし、一方で、国の中小企業基本条例の改正との関係から見ても、地方自治体での独自の役割が求められており、ますますこの条例の必要性が高まっているときでありますし、その点は、すでに当局も十分に認識しているところだと考えていますのでその上にたった方向性を示していただきたいと思っています。

☆高齢者・障害者支援施策について

 次に高齢者・障害者などの支援策についてです。
 市民の暮らしを応援する施策の充実の問題では、様々な課題があります。ここでは、高齢者の介護保険と、障害者の支援費制度についてのみ絞って質問します。

 

◎介護保険料・利用料の軽減策を急げ

 そのひとつは、介護保険制度です。介護保険制度は、制度開始から三年が経過して来年度からの見直しをまえにして、市民のあいだで新たな不安が高まっている。
 まず、保険料の問題です。全国的に試算されている様子を見ても、11%をこえる保険料の値上げが試算されている。東大阪では、増加率8.2% 月額3611円の基準額という試算もでています。おおくの市民から共通して聞かれる声は、介護保険料の負担が年金からの天引きによるため、生活への影響がきわめて大きいという声です。国民年金で減額支給されている市民も多い中でこの負担は、限界を超えているといわなければなりません。
 また利用料についても、訪問介護の利用料の一部で軽減措置されていたものが率の変更がなされることによる負担増もあわせて、基準額に見合うだけのサービスを受けることが困難な世帯が多いのが実態ではありませんか。
 改めて、低所得者を中心とした、保険料、利用料の軽減策が必要と考えるが市長は、どのような認識を持っているか伺う。

◎支援費制度の実施に伴う体制強化等について

 

 つぎに、来年度から障害者福祉制度がこれまでの措置制度から、支援費制度に大きく姿が変わることとなり、10月からサービスの申請受付が開始されるにあたって、障害者や家族、関係者のあいだで、不安が広がっている問題です。
 そもそも、この支援費制度自身が、国や自治体の行政責任を大幅に後退させるとともに、「サービスが自由に選択できる」という政府のうたい文句とは裏腹に、在宅、施設ともにサービスが圧倒的に不足している現状であり、サービス量確保のための基盤整備がおくれていること。支援費基準を低く抑えることによる障害者・家族の負担強化になるおそれが心配されるなどの状況が放置されたまま、制度実施に向かおうとしています。しかも、サービス申請受付が10月から開始するという段階でも、国基準が明確にされていないのも重大な問題です。
 そこで、まず支援費制度の根幹である国基準の設定にあたっては、障害者の自立を保障するものであること。重度障害者や障害の程度に合わせた、重度加算や特別加算を設けて事業者が安定してサービスを提供できる客観的条件を整備すること。利用料の徴収にあたっては、扶養義務者に過度の負担を強いるものにならないよう、成人した障害者に対しては、本人所得に基づく徴収を原則にすることなどについて明確な要望を国にたいして求めるべきだがどうか。
 第二に、支援費の支給審査にあたる市は、サービスの支給量、支給期間、障害程度の区分を決めることになりますが、この作業は、介護保険の介護認定のシステムと同じように、障害者にとっては、もっとも重要な問題です。支給決定について公正を期すためにも、専門知識を持った人の集団的体制の確立、家族、施設職員の意見も反映できる体制が必要であると考えますが、現状では、現在の障害者福祉課だけで対応するという安易なものです。
さらには、10月から本来なら申請受付を開始しなければならないにもかかわらず、その詳細についての関係者はもちろんのこと市民への周知がまともに出来ていない。その結果、実際に申請開始がいつからになるのかすら現場では答えられない状況です。準備そのものの体制強化も含めて今後の体制強化をどう考えているか。
 第三に、障害者は、状況によっては、自らが申請することができない場合があります。その点で、今回の制度改正のもとでも、本人からの申請ができない場合には、「措置制度」を適用できる範囲もあります。その範囲の柔軟な活用とともに、自分で契約が困難な障害者に対する契約手続きを支援する事務的支援、金銭的援助も必要だと考えるがどうか。
 第四に、サービス提供事業所との関係の問題です。
 総量としてのサービス基盤が不足していることが最大の問題です。同時に、各事業所に対するサービスの質の向上、指導、障害者の要望や苦情にこたえる窓口などの設置も必要だと考えるがいかがか。
 以上答弁願います。

☆同和事業終結の流れを後退させるな

 次に同和事業終結の課題についてお尋ねします。
 同和事業については、地域改善対策特別措置法の経過措置が終了した本年三月末をもって法制度上は、同和対策事業はその根拠をもたないものである。だから同和事業は終結したという立場に立つことが前提の問題として重要であります。
しかも、そのことは、「従来の対策を漫然と継続していたのでは、同和問題の早期解決に至ることは困難である。」という1996年の地域改善対策協議会での指摘にあるように、特別対策を続けることが、新たな差別を生み出し、問題の解決をいっそう困難にするものという反省にたったものでもあります。東大阪でこの間問題になっていた、同和行政の名のもとに、行政の責任や主体性を踏みはずし特定の利権、特権をゆるしてきたこれまでの不公正を一掃していく課題でもあります。
 その立場から、同和事業の終結は、一般対策への移行といいながら、これまでの特別な施策を名称を変えたり、人権問題などとして衣を変えて再登場させることであってはなりません。
 また同時に特別対策が終了したことによって、これまで行政当局が同和行政の推進、執行、管理について、頼りにしてきた府同促、地区協議会との協議方式は、もともと法的根拠をもたないものでありましたが、頼りにしてきた理屈も失うものであり、また、地域を限定した特別施策がなくなるがゆえに、地区精通者の「副申書が必要」などというこれまでの行政の理屈も通用しないものであります。
 この立場から、今年度当初からは、地区協議会への直接の補助金も廃止されたところであります。また、同和住宅の不正な入居実態の解決や、長期にわたる家賃滞納の解消にむけて法的措置も含めて、住宅改良室を中心に大変な努力がされてきているところであります。
 こうした到達点にたって、市長に伺います。
@はじめに、市長は、2000年8月に東大阪市同和行政研究会からだされた、同和事業終結にむけての意見書に記されている、東大阪市での同和事業の今日的矛盾や問題点についてどう認識しているか。 また、同和行政終結に対する基本的考えを示していただきたい。

◎府の答申のいいなりになった同和むけ新規施策は導入するな

  A施政方針で表明された「大阪府の同和対策審議会答申の趣旨に沿って、同和問題は、人権問題という本質をとらえ人権尊重の視点を基本にすえて、一般対策を有効に活用しながら取り組んでいく」という立場は、同和事業の終結を内容としているとはとうてい言い難いものであります。しかも、そのことを裏付けるかのように、大阪府の30事業といわれる名前だけ変えた特別施策の持ち込みが見られる。
 予算案に含まれている「大阪府隣保館運営事業再構築事業」という府補助事業は、その内容が蛇草、荒本の両解放会館での@総合生活相談事業高齢者・障害者等に対する在宅ケアサービス調整会議経費、B人権侵害等に対する相談事業、C生活保護者等経済困窮生徒に対する進路選択等相談事業などと内容を分解しているものの、実態としては、これまでの解放会館の補助職員の配置数である、荒本4名、蛇草5名の人件費分をそれぞれ分解して事業を行う口実で、結局これまでの補助職員全額の人件費を保障するものであります。まさしく名を変えた同和行政の継続であり、地域を限定した特別施策の再構築ではありませんか。 これら事業を持ち込まないことを強く求めます。
 隣保館は、あくまで地域の公民館的な運営をめざすことと、高齢者・障害者に対する在宅ケアサービス調整会議でも、また、経済困窮生徒に対する進路相談事業にしても、全市域を対象にした、福祉、教育施策として実施してこそ意味のあることであり、地域限定の特別対策では再び「格差」を作るものであります。市長の見解を問います。
  B長尾市政のもとで、不正入居、家賃滞納などの整理をはじめ住宅管理の適正化のために行政が主体性をもって取り組んできた。また、蛇草、荒本の保育所入所にあたっては、一般公募をすすめてきた。こうした、公共施設が市民一般に公募し、だれもが分け隔てなく利用する施設にしてこそ同和問題の解決に資するものです。その立場から、住宅の一般公募へむけたとり組み、保育所の一般公募の到達を示していただきたい。

◎荒本駐車場整備に関する市長の関与は

 

 Cこの間、新市長が誕生してから荒本では、にわかに駐車場整備の話が進んでいると仄聞している。しかも、今回の予算では、駐車場モデル整備事業として、1082万円が計上されている。当局の説明を聞くと、現段階では、二階建ての大型駐車場を整備するものではない。あくまでモデル的な整備であるといっている。
ところが、すでに立体式の大きな規模の駐車場を建設する計画が地元の一部関係者とのあいだで約束が出来ているという話も仄聞するところである。しかも、その管理形態までも要求が出されているということが聞こえてくるのであります。もしこれが事実であるならば、まさに、自ら計画し、判断して執行するという行政としての主体性を失い、また、荒本地域全体の駐車場問題での新しい利権構造すら生み出す危険のあるものであります。
これらの問題点について、市長はどうかかわっているのか、また市としての見解を明らかにしていただきたい。

☆若江岩田公共四施設のオープンを急げ
  なぜ予算を提案しないのか

 若江岩田再開発事業の公共4施設の早期オープンについてです。
 若江岩田再開発ビルの完成に伴っての様々な問題点がこれまでも種々議論されてきました。先の議会では、公共4施設のオープンをめぐって設置条例等が提案されたが、増床問題等をめぐる議論の中で、結局継続審査扱いとなり、それに伴う開設準備の予算が成立しない状態で今日を迎えています。 特別委員会での議論の問題も当然ありますが、しかし、一方で公共施設のオープンは、市民の皆さんの切望している問題であります。前回までの議論の際もわが党は繰り返し明らかにしているように、公共4施設のオープンは、全体の議論と平行して、すすめていける課題だと考えています。とりわけ、男女参画センター、Dリージョンセンターと行政サービスセンターなどは、市民の皆さんに待ち望まれている施設であるが故に早期のオープンは、論を待たないところであります。ところが今回の予算の中には、各公共施設のオープンのための備品、初度調度等の計上がなされていません。これでは、ますますオープンが遅れてしまうではありませんか。条例審議とあわせて早期オープンを実現するために予算の計上が必要と考えるが市長はなぜ予算計上しなかったのか。また、早期オープンに対してどう考えているのか明らかにしていただきたい。

以上第一回目の質問とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
 

☆第2質問

 政治姿勢の問題です。
 市長は、清潔な立場を貫くことは、当然のことと答弁されました。
 しかし、その一方で、市政の事務執行に係る調査委員会の報告で指摘された「不正の連鎖を断ち切るカギ」についての提言については、極端にトーンダウンしている、こう指摘せざるを得ない。
 例えばオンブズパーソンの取り組みです。これまで行政自身が行政型オンブズパーソンの導入について種々検討、研究を進めてきた。ところがその問題については実は市長は選挙中にオンブズパーソンほ民間でやってもらう、それに対して行政が支援する、わけのわからんことを言うてましたが、私はこの民間のオンブズパーソン行政が支援すると言うことは全く論外でありますが、こうした選挙の時に民間のオンブズパーソンと言う問題を市長自らが話していたことと比較しても、今回の答弁ではオンブズパーソン条例そのものはもう否定する態度になっております。情報公開や説明責任の徹底でそれに変わる、そういうものじゃないんですね。オンブズパーソンの制度そのものが市民が直接行政の様々な問題点について意見を述べる、そしてその出された意見について調査する特別な機関として存在するわけですから、情報公開や説明責任はその上にたって存在するものだと思います。ですからオンブズパーソン条例の制定に対する考え方が なぜこんなに後退しているのか。これをまずお聞きしたい。
 それからコンプライアンス制度でも同様です。国家公務員の倫理法ができたことをもってそれの基づく倫理条例の制定、こういう話になっております。しかしここでも問題のすり替えがあるわけです。東大阪で問題になったのは市長や上司からの不当なあるいは不正な指示に対して「これはおかしいぞ」そのことを指摘し、それを改善する客観的な立場に立った機関、そのシステムこれが求められている。そしてそれが「不正の連鎖を断ち切るカギ」だ、これが調査委員会の報告で示された立場なんです。そのことと公務員の倫理、これはまた違う観点の問題であり混同することは許されないものだと考えます。ですからコンプライアンス制度の導入について改めていわゆる倫理条例の制定とは独立してどう考えるのか市長の考えをお聞きしたいと思います。
 2つ目には同和事業の終結の問題です。所信表明で市長は府の同和対策審議会の答申の趣旨に基づいて行う、こういういい方をされました。しかしここには大きな問題が含まれております。府の答申は個人給付事業、物的事業の終結これは明確にされました。そして同和対策事業は終了すべきである、こうも述べております。しかしその直後に府民の差別意識の解消は十分に進んでいない、差別事象も後を絶たないで起こっているなどと述べて、さらには部落差別が存在する限り同和行政は積極的に推進しなければならないと言う考えに基づいて一般対策や人権行政の名によって同和行政の継続発展、これを指し示しているのが府の提言なんですね。これは国が今基本的なスタンスに経っている同和行政の終結、この立場とも矛盾するものであります。しかしこの表現にあります「差別が存在する限る同和行政は積極的の推進しなければならない」この表現自身が実は大阪府の答申では3回登場するんですね。これは実は今から37年前、1965年の国の同和対策審議会の答申で使われていた言葉なんです。当時の状況から今日まで特別対策が進められて改善が大きく進んできた。そして2000年度に実施した大阪府の実態調査でも格差の解消があらゆる点で進んでいることを明らかにしているんです。その到達点に立っているにもかかわらずあえて1960年代の評価を今回の答申で3度も繰り返す。ここに実は特別の意図が含まれているわけであります。東大阪では特に不公正乱脈同和行政の実態に対して市民の間で何とかして欲しいと繰り返されてきた。こういう歴史的な問題を抱えているだけに自ら主体性をもって同和行政の終結を明確に進めていかなければならない。同時に不正や腐敗をキッパリと断ち切って行かなければならない。こういう姿勢に立つのが当然であります。ところが最初の質問で指摘したように府が名前を変えて、実態上は特別対策でありながら「様々な問題を抱えた市民に対応する」こういう曖昧な表現で、施策は蛇草・荒本の解放会館の事業として行う。これではこれまでの特別対策と何がどう違うのか。市民に対する説明が全くなされないものじゃありませんか。この根底には東大阪が独自に見直しをする、この立場が重要になっているわけであります。市長は2000年の8月にの意見書に対して「これは意見書とも思っていない」こういう発言をされました。しかしこれも矛盾しています。その意見書の中で具体的に指摘した同和行政の実態に生じている様々な問題点の内容のついて「1つ1つ改善すべく取り組んでいるところです」と市長自ら答えているじゃありませんか。これ自身が市長がとっている態度がまさに偏って考え方に立つ、そういうことを裏付けるものじゃありませんか。その点からして改めて市長にお伺いしますが、東大阪での同和行政を終結すると言うことは大阪府の答申に右にならえをするんではない、東大阪で独自に取り組みを進めるこのことが何よりも大事だとこういう風に思いますが市長の所見を伺います。

☆第3質問

 時間がありませんけれども、市長の今の考え方や発言というのはちょっと何か理解が違っているんじゃないかなと思うんですね。職員を悪いと思っていないとか、そういう問題でこのコンプライアンス制度が云々されているものじゃないんですね。問題は市長や行政幹部、ここから不正な指示が出されたときに職員がどういう対応がとれるか、このシステムがコンプライアンス制度そのものなんですよ。全くのすり替えですよ今の答弁は。この問題は改めてこれまでの議論の上に立った発展を進めていく、この立場で議論しなければならないと思っています。
 それから同和問題は人権問題としてと、今発言されました。これも実は 問題のすり替えであり結局同和問題というのは人権問題が解決されなければ解決できないと言う部落解放同盟の大賀理論に通じるものなんですね。私はそういう理論上の問題も含めて市長が今取っているスタンスには東大阪に市民は納得できない。今その一端が明らかになってきたんじゃないかなと言うふうに思っております。この問題については引き続き様々な形で議論を重ねて市長の問題意識を改めて頂くと言うために頑張っていきたいと思います。
 最後に指摘だけさせて頂きます。支援費問題ですね。今答弁を聞いても実は当局もこれからの取り組みと言うことで戸惑っているというのが実際の状況なんです。市民にもなかなか知らされていないと言うのも実状なんです。この取り組みについては担当部署任せにするのではなくて、行政全体として今やるべきことは何か、体制の充実も含めて特別な対応を直ちに進めて頂きたい。このことをこの場で指摘させて頂いてその他の問題はそれぞれの委員会で
追求させて頂きたいと思っております。
 以上で私の質問を終わらせて頂きます。